“理想のリスト”が、出会いを遠ざける?― 絞り込みすぎる婚活の落とし穴 ―

おはようございます。
アイマット・マリッジ代表の鈴木です。

婚活を始めたばかりの方に、よくあるご相談のひとつにこんなものがあります。

「理想の条件に合う人が、なかなか見つからなくて…」

お話を伺ってみると、丁寧に作り込まれた「理想のリスト」が存在していることが多いです。

  • 年齢差は●歳まで
  • 年収は〇〇万円以上
  • 大卒以上
  • 長男は避けたい
  • 身長170cm以上
  • 地元在住、転勤なし
    …など

それ自体が悪いわけではありません。
でも、その「条件のリスト」、気づかないうちに“出会いの入口”を狭めてしまっていないでしょうか?


「理想」って、本当に“自分の言葉”ですか?

私はこれまで、保育園や企業の採用支援にも関わってきましたが、
面接の場で、たびたびこういうことがありました。

面接者:「福利厚生がしっかりしているところを探しています」
私:「どういう内容に安心感を感じますか?」
面接者:「え…と、たぶん…一般的に…?」

理想の条件を語っていても、
実はそれが「なんとなく周囲から聞いた内容」や「世間で良いとされている価値観」だったりすることも少なくありません。

婚活でも同じです。

たとえば、「年収600万円以上」と言うと聞こえは良いかもしれませんが、
実際にその金額でどういう生活ができるのか、
その人がどういう働き方をしているのか、まで想像できている人は少ないかもしれません。


「条件で絞る婚活」より、「価値観で広げる婚活」へ

出会いの可能性を広げていくうえで大切なのは、
条件で削る”のではなく、“価値観で広げる”という視点です。

たとえば…

  • 「一緒に食事を楽しめる人」
  • 「忙しいときでも、会話を大事にできる人」
  • 「お互いに尊重し合える関係を築ける人」

こういった価値観は、数値や条件では測れません。
でも実は、幸せな結婚生活にとっては、この価値観の一致こそが最重要なのです。


■ “フィルター”を外して出会えたご縁

以前、年齢条件を厳しめにしていた方が、
「少しだけ枠を広げてみます」とプロフィールを更新したところ、
それまで見ていなかったお相手とつながることができました。

お見合いでは、自然体で笑顔があふれ、
「今まで会った人の中でいちばん話しやすかったです」と、後日仰っていました。

条件の“フィルター”を少し外したことで、
“本当に相性の合う人”と出会えたのです。


最後に

理想のリストは、“参考書”のようなもの。
それにしばられすぎると、“目の前の人”を見る目が曇ってしまうことがあります。

婚活は「条件で勝ち取るもの」ではなく、
「心が通う相手と、育んでいく関係」なのだと思います。

ほんの少し、条件のフィルターをゆるめてみたら──
意外と近くに、あなたと相性の良い方がいるかもしれません。


次回予告

次回は、**「断られることも、ご縁の一部かもしれない」**というテーマで、
婚活中の“お断り”との向き合い方についてお届けします。


アイマット・マリッジ代表 鈴木