おはようございます。
アイマット・マリッジ代表の鈴木です。
今回ご紹介するのは、スタッフAさんが実際に経験した婚活体験のひとつです。
ある日、お見合いの申し込みをいただきました。写真を拝見した限りでは、とても穏やかで素敵な方。第一印象として「ぜひ一度お会いしてみたい」と思い、担当カウンセラーに相談しました。すると、カウンセラーからひとつだけ注意点があると告げられました。
「この方は以前の配偶者と死別されています。そのため、心にまだ思いが残っている場合が多く、交際が長く続かないこともありますが、大丈夫ですか?」
正直そのときのスタッフAさん本人は、「なぜ死別だと交際が難しいのか?」とピンときませんでした。離婚歴がある方なら気持ちの整理やトラウマがあることは理解できます。しかし、死別は「別れたくて別れたわけではない」──むしろ深い愛情の延長にあるもの。だからこそ、すぐには結婚に進めないことがあるのだと、今になって思います。
とはいえ、そのときのスタッフAさん本人は「とりあえず会ってみます」と答え、お見合いを受けることにしました。
当日お会いしてみると、第一印象通り、とても常識的で落ち着いた方でした。気配りもでき、会話もスムーズで、こちらが心配していたような「過去に縛られている感じ」は特に見受けられませんでした。自然な流れで仮交際に進み、次はレストランでのお食事デートとなりました。
おいしい料理を前に、会話も弾みました。趣味の話や、仕事への思いなど、話題は尽きません。ただ、不思議と「どこか相手の方が心のどこかで力を抜いている」ような、ぽっかりと穴が空いたような印象を受けたのです。そのときは深く考えませんでしたが、今振り返れば、無意識に過去の思い出と比較していたのかもしれません。
デート後、いつものようにカウンセラーへ報告をしました。ところがすでにお相手からは「交際を終了したい」との連絡が入っていたのです。理由を尋ねると、カウンセラーからはこう説明されました。
「やはり死別されている方は、過去の想いがまだ整理できていないことが多いのです。ふとした場面で、亡くなられたご主人や奥様との記憶がよみがえってしまう。その気持ちが強いと、次の一歩に進めなくなることがあります。」
その言葉を聞いて、ようやく最初に言われた「注意点」の意味を実感しました。お相手に悪意はなくても、亡くなられた大切な方への想いが消えるわけではない。その気持ちとどう折り合いをつけるのかが、婚活における大きな課題になるのだと知りました。
📌 ここから学べること
婚活は「出会って、気が合えば結婚に進む」という単純なものではありません。人にはそれぞれの背景があり、ときに心の整理に時間を要することもあります。とくに死別を経験された方にとって、過去の大切な想いは決して簡単に消せるものではありません。
大事なのは、その事情を理解し、相手の立場に思いを馳せる姿勢です。表面だけで判断せず、相手の心の奥にある想いを尊重することが、信頼関係を築く第一歩となります。
💡 アイマット・マリッジからのメッセージ
結婚相談所での出会いは、単なる条件の一致だけではありません。相手の人生や背景ごと受けとめ、尊重し合える関係性を築いていく場です。今回のエピソードのように、すぐにはうまくいかないこともあるでしょう。しかし、その一つひとつが「自分がどんな人と、どんな人生を歩みたいのか」を考える大切な学びになります。出会いと経験の積み重ねが、未来の幸せにつながっていくのです。
アイマット・マリッジ 代表 鈴木